#2 P⇔Q(同値)について
注意点

正しく証明・計算の結果が学術的に本当に正しいかどうかは保証できません…ご了承くださいm(__)m
学生の方であれば、疑問に思ったところなどは教授・助教授、その他周りの方に確認してくださいね。
もし、コメント等でご指摘いただければ有難いです。

このページのまとめ

  1. (PQ)(QP)PQ(同値)と書く
  2. 命題PQが同値であるとは、PQがともに「」、または、ともに「」ということ
  3. 同値はPPが常に成り立つ(反射律)
  4. 同値は(PQ)(QP)が常に成り立つ(対象律)
  5. 同値は{(PQ)(QR)}(PR)が常に成り立つ(推移律)

PQ(同値)とは

命題PQに対して、(PQ)(QP)PQ(同値)と書きます。

PQの真理値表

P Q PQ QP (PQ)(QP)
T T T T T
T F F T F
F T T F F
F F T T T

(PQ)(QP)PQ(同値)と書くので、同値の真理値表も同じく下記になります。

P Q PQ
T T T
T F F
F T F
F F T

参考リンク

PQが成り立つとは?

命題PQが同値であるとは、PQであるということです。

真理値表の「」となるパターンを確認すると、PQともに「」、またはともに「」であるということが分かります。

つまり、PQが成り立つとき、Pが「」と分かれば、Qが「」であることが分かります。さらに、Qが「」と分かれば、Pが「」も言えます。
※対称律が成り立つのでPQを入れ替えれます(後で書きます)

同様に、Pが「」と分かれば、Qが「」であることが分かりますし、Qが「」と分かれば、Pが「」も言えます。

これは証明する上で、とても役に立ちそうです。

同値の性質

同値には反射律対象律推移律といった性質があります。

反射率(PP

P PP
T T
F T

PPPの真偽に関わらず常に「」となります。よって、PPは必ず成り立ちます、これを反射率と言います。

また、このようにPの真偽に関わらず常に「」になる論理式を恒真式(トートロージー)と言います。

対象律((PQ)(QP)

P Q PQ QP (PQ)(QP)
T T T T T
T F F F T
F T F F T
F F T T T

(PQ)(QP)PQの真偽に関わらずどのパターンでも常に「」となります。よって、(PQ)(QP)は必ず成り立ちます、これを対象率と言います。こちらも恒真式(トートロージー)です。

この対象律によって、(PQ)(QP)は常に成り立つので、PQであればQPが成り立ちます。

推移律({(PQ)(QR)}(PR)

P Q R PQ QR (PQ)(QR) PR {(PQ)(QR)}(PR)
T T T T T T T T
T T F T F F F T
T F T F F F T T
T F F F T F F T
F T T F T F F T
F T F F F F T T
F F T T F F F T
F F F T T T T T

{(PQ)(QR)}(PR)PQRの真偽に関わらずどのパターンでも常に「」となります。よって、{(PQ)(QR)}(PR)は必ず成り立ちます、これを推移率と言います。こちらも恒真式(トートロージー)です。

この推移律によって、{(PQ)(QR)}(PR)は常に成り立つので、(PQ)(QR)であれば(PR)が成り立ちます。

このページのまとめ

  1. (PQ)(QP)PQ(同値)と書く
  2. 命題PQが同値であるとは、PQがともに「」、または、ともに「」ということ
  3. 同値はPPが成り立つ(反射律)
  4. 同値は(PQ)(QP)が成り立つ(対象律)
  5. 同値は{(PQ)(QR)}(PR)が成り立つ(推移律)

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