- 問題の解答例など解法は見ずに解いています。覚えていない部分は学習はしますが、直接問題の解き方は調べていません。
よって、順当な解法かは分かりませんが、何か参考になれば幸いです - なるべく細かく書くようにしています。不明点はコメントいただければ嬉しいです
- また、正解かどうかのチェックは行い、正解にはなっています
問題
問題は下記を開いてご確認ください。
第3問 (3)
前回より、分かっていることは、
- $\displaystyle b_n=\frac{a_n}{3^n(n+1)(n+2)}$・・・( i )
- $\displaystyle b_n=\frac{n-2}{3(n+1)}+\frac{1}{2}(\frac{1}{3})^{n}$・・・( ii )
- $a_1=0$・・・( iii )
- $a_2=6$・・・( iv )
$\{a_n\}$の一般項は?
上記( i )( ii )より、
$\displaystyle \frac{a_n}{3^n(n+1)(n+2)}=\frac{n-2}{3(n+1)}+\frac{1}{2}(\frac{1}{3})^{n}$
$\displaystyle =3^{n-1}(n-2)(n+2)+\frac{(n+1)(n+2)}{2}$
$\displaystyle =3^{n-1}(n^2-4)+\frac{(n+1)(n+2)}{2}$
$\displaystyle a_n=3^{n-1}(n^2-4)+\frac{(n+1)(n+2)}{2}$
※高校数学では自然数に$0$は含まない
$\displaystyle a_n=3^{n-1}(n^2-4)+\frac{(n+1)(n+2)}{2}$より、
1.$3^{n-1}(n^2-4)$は$n-1$は$0$以上なので、$3^{n-1}$は分数にならない。また、$(n^2-4)$も整数と整数の差なので、整数である。従って、$3^{n-1}(n^2-4)$は整数
2.$\displaystyle \frac{(n+1)(n+2)}{2}$の$(n+1)$、$(n+2)$は連続する自然数なので、どちらかは必ず偶数になる。つまり、$(n+1)(n+2)$も偶数なので、$2$で割り切れる。よって、$\displaystyle \frac{(n+1)(n+2)}{2}$は整数である。
1,2より$\displaystyle a_n=3^{n-1}(n^2-4)+\frac{(n+1)(n+2)}{2}$は整数と整数の和なので整数である。
第3問 (4)
$k$を自然数とする。
高校数学では自然数に$0$は含まないので、最初に$k=0$のとき、つまり$n=1$、$n=2$を確認しておく。( iii )( iv )より、$a_1=0$、$a_2=6$である。
$a_{3k}$を$3$で割った余りは?
$\displaystyle 3^{3k-1}((3k)^2-4)$について
$\displaystyle 3^{3k-1}((3k)^2-4)$の部分は$3k-1$は2以上の整数なので、$3^{3k-1}$は$3$の倍数であり、$\displaystyle 3^{3k-1}((3k)^2-4)$も$3$の倍数となる。
よって、余りを調べる上で$\displaystyle 3^{3k-1}((3k)^2-4)$は無視できる。
$\displaystyle 3^{3k-1}((3k)^2-4)$は$3$の倍数なので、自然数$l$を用いて、$3l$とおきます。続いて、$3$で割ると$1$余る数を自然数$m$を用いて、$3m+1$と表します。
ここで、$3$の倍数と$3$で割ると$1$が余る和を見てみましょう。$l$と$m$を用いて$3l+3m+1$で表せます。
これを下記のように変形すると、$3l+3m+1$も$3$で割ると$1$余ることが分かりますね。
$3l+3m+1=3(l+m)+1$
$3$の倍数は必ず$3$で括れるのでもう一方だけ調べれば良いわけです。
$\displaystyle \frac{(3k+1)(3k+2)}{2}$について
残りの項$\displaystyle \frac{(3k+1)(3k+2)}{2}$も考える。
$k$は自然数なので偶数と奇数からなる。よって、$k$は$2m$、$2m-1$($m$は自然数)の2つに分けることができるので、それぞれを調べる。
$k=2m$(偶数)の場合
$\displaystyle \frac{(3k+1)(3k+2)}{2}$に$k=2m$を代入すると、
$\displaystyle \frac{(6m+1)(6m+2)}{2}$
$\displaystyle \frac{(6m+1)(6m+2)}{2}$
$\displaystyle =\frac{36m^2 + 12m + 6m + 2}{2}$
$\displaystyle =18m^2 + 6m + 3m + 1$
$\displaystyle =3(6m^2+3m) + 1$
$\displaystyle \frac{(6m+1)(6m+2)}{2}=3(6m^2+3m) + 1$
よって、$\displaystyle \frac{(3k+1)(3k+2)}{2}$は$3$で割った余りは$1$
$k=2m+1$(偶数)の場合
$\displaystyle \frac{(3k+1)(3k+2)}{2}$に$k=2m+1$を代入すると、
$\displaystyle \frac{(6m+3+1)(6m+3+2)}{2}$
$\displaystyle \frac{(6m+3+1)(6m+3+2)}{2}$
$\displaystyle =\frac{(6m+4)(6m+5)}{2}$
$\displaystyle =\frac{36m^2 + 30m + 24m + 20}{2}$
$\displaystyle =18m^2 + 15m + 12m + 10$
$\displaystyle =18m^2 + 27m + 9+1$
$\displaystyle =3(6m^2+9m+3) + 1$
よって、$\displaystyle \frac{(3k+1)(3k+2)}{2}$は$3$で割った余りは$1$
奇数も偶数もどちらも$3$で割ったあまりは$1$。
よって、$a_{3k}$を$3$で割った余りは$1$。
$a_{3k+1}$を$3$で割った余りは?
$\displaystyle a_{3k+1}=3^{3k+1-1}((3k+1)^2-4)+\frac{(3k+1+1)(3k+1+2)}{2}$
$\displaystyle a_{3k+1}=3^{3k}((3k+1)^2-4)+\frac{(3k+2)(3k+3)}{2}$
「$a_{3k}$を$3$で割った余りは?」と同じく、$3^{3k+1-1}((3k+1)^2-4)$の方は$3$の倍数なので無視できる。
$\displaystyle \frac{(3k+2)(3k+3)}{2}$を調べる。
$\displaystyle \frac{(3k+2)(3k+3)}{2}$
$\displaystyle =\frac{9k^2+9k+6k+6}{2}$
$\displaystyle =\frac{9k^2+15k+6}{2}$
$\displaystyle \frac{(3k+2)(3k+3)}{2}=\frac{9k^2+15k+6}{2}$
$\displaystyle \frac{(3k+2)(3k+3)}{2}$の$(3k+2)$と$(3k+3)$は連続する自然数なので、一方は偶数となり、$2$で割り切れる。よって、$\displaystyle \frac{(3k+2)(3k+3)}{2}$は整数である。
$\displaystyle \frac{(3k+2)(3k+3)}{2}$を整数$p$とおくと、
$\displaystyle \frac{(3k+2)(3k+3)}{2}=\frac{9k^2+15k+6}{2}=p$
ゆえに、$\displaystyle 9k^2+15k+6=2p$。従って、$9k^2+15k+6$は$2$の倍数である。
また、$9k^2+15k+6=3(3k^2+5k+2)$なので、$3$の倍数でもある。つまり、$\displaystyle 9k^2+15k+6$は$2$の倍数かつ$3$の倍数でなので、自然数$q$を使って、$9k^2+15k+6=2・3m=6m$とおく。
$\displaystyle \frac{9k^2+15k+6}{2}$に$9k^2+15k+6=6m$を代入すると、
$\displaystyle \frac{6m}{2}=3m$となり、$\displaystyle \frac{(3k+2)(3k+3)}{2}$は$3$で割り切れることが分かる。
よって、$a_{3k+1}$を$3$で割った余りは$0$。
$a_{3k+2}$を$3$で割った余りは?
$\displaystyle a_{3k+2}=3^{3k+2-1}((3k+2)^2-4)+\frac{(3k+2+1)(3k+2+2)}{2}$
$\displaystyle a_{3k+2}=3^{3k+1}((3k+2)^2-4)+\frac{(3k+3)(3k+4)}{2}$
「$a_{3k}$を$3$で割った余りは?」と同じく、$3^{3k+1}((3k+2)^2-4)$の方は$3$の倍数なので無視できる。
$\displaystyle \frac{(3k+3)(3k+4)}{2}$を調べる。
$\displaystyle \frac{(3k+3)(3k+4)}{2}$
$\displaystyle =\frac{9k^2+12k+9k+12}{2}$
$\displaystyle =\frac{9k^2+21k+12}{2}$
$\displaystyle \frac{(3k+3)(3k+4)}{2}=\frac{9k^2+21k+12}{2}$
$\displaystyle \frac{(3k+3)(3k+4)}{2}$の$(3k+3)$と$(3k+4)$は連続する自然数なので、一方は偶数となり、$2$で割り切れる。よって、$\displaystyle \frac{(3k+3)(3k+4)}{2}$は整数である。
$\displaystyle \frac{(3k+3)(3k+4)}{2}$を整数$p$とおくと、
ゆえに、$\displaystyle 9k^2+21k+12=2p$。従って、$9k^2+21k+12$は$2$の倍数である。
また、$9k^2+21k+12=3(3k^2+7k+4)$なので、$3$の倍数でもある。つまり、$\displaystyle 9k^2+21k+12$は$2$の倍数かつ$3$の倍数でなので、自然数$q$を使って、$9k^2+21k+12=2・3m=6m$とおく。
$\displaystyle \frac{9k^2+21k+12}{2}$に$9k^2+21k+12=6m$を代入すると、
$\displaystyle \frac{6m}{2}=3m$となり、$\displaystyle \frac{(3k+3)(3k+4)}{2}$は$3$で割り切れることが分かる。
よって、$a_{3k+2}$を$3$で割った余りは$0$。
$\{a_n\}$の初項から第2020項までの和を$3$で割った余りは?
$a_1=0$、$a_2=6$はどちらも$3$で割り切れるので無視できる。同様に、$a_{3k+1}$、$a_{3k+2}$も割り切れるので無視できる。
よって、$3$で割ると余りが$1$になる$a_{3k+1}$だけが余りに関係がある。
$3$で割って余りが$1$になるもの同士を足すとどうなる?
ちなみに、$3$で割って余りが$1$になるもの同士を足すとどうなるか見ておく。
自然数$c$、$d$を用いて$3$で割って余りが$1$になる数を$3c+1$、$3d+1$とすると、
$(3c+1)+(3d+1)=3(c+d)+2$となる。これは$3$で割って余りが$2$となる。
3つ足すと余りが$3$、つまり余りが$0$となる。
よって、$3$で割って余りが$1$になる数は足すたびに、余りが$1$→$2$→$0$→$1$→$2$→$0$→・・・というように変化していく。表にまとめてみると、
足した個数 | 余り |
---|---|
1 | 1 |
2 | 2 |
3 | 0 |
4 | 1 |
5 | 2 |
6 | 0 |
表から分かるとおり、足した個数が$3$で割って余り$1$になる場合、余りは$1$、足した個数が$3$で割って余り$2$になる場合、余りは$2$、足した個数が$3$で割りきれる場合は余り$0$である。
初項から第2020項の中に$a_{3k+1}$が何個ある?
よって、初項から第2020項の中に$a_{3k+1}$が何個あるか分かればよい。
初項から第2020項の中で$3$で割り切れる最大の数は$2019(3\times 673)$。よって、$3$で割ると余りが$1$となる$3k+1$の最大の数は$2020(3\times 673+1)$である。$2020=3\times 673+1$より、673番目つまり$3$で割ると余りが$1$となる数字が673個あるということ。
$673$個は$3$で割ると、$1$余る数である。よって、上表より$\{a_n\}$の初項から第2020項までの和を$3$で割った余りは$1$。
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- 問題の解答例など解法は見ずに解いています。覚えていない部分は学習はしますが、直接問題の解き方は調べていません。
よって、順当な解法かは分かりませんが、何か参考になれば幸いです - なるべく細かく書くようにしています。不明点はコメントいただければ嬉しいです
- また、正解かどうかのチェックは行い、正解にはなっています